寒くなってくると、ノロウイルスや感染性胃腸炎が流行しているという話を聞きますよね。
果たしてこの2つに違いはあるのでしょうか?
また潜伏期間に感染させてしまう可能性や、発症した際の症状と治療方法について調べてみました。
ノロウイルスと感染性胃腸炎に違いはない?!
はい。実は同じものです。
というか、感染性胃腸炎という大きなくくりの中に、ノロウイルスのほか、ロタウィルスやアデノウイルスもあるといったほうがわかりやすいでしょうか。
つまりノロウイルスは感染性胃腸炎の一種であるということです。
また感染性胃腸炎はウイルス性のものと細菌性のものとがあります。
細菌性のものは食中毒などが原因の事が多く、サルモネラ菌・ボツリヌス菌・ウェルシュ菌などの細菌が原因になります。
感染性胃腸炎の中に、細菌性胃腸炎とウイルス性胃腸炎があると考えます。
ノロウイルスを潜伏期間に感染させてしまうことはあるの?
はい。全く無いとはいえません。
ただ基本的には潜伏期間で症状が出ていない場合の感染力は低いので、確率はそんなに高くはありません。
性行為など濃厚接触があれば確率は若干上がると言う医師もいますが、ウイルスは腸で増えるので発症している患者の嘔吐物や便を介しての感染がメインです。
とはいえ嘔吐物の処理が正しくされていない場合は、嘔吐した場所が乾燥するとノロウイルスが舞い上がります。
そのため、その場所を歩いただけで感染してしまうこともあります。
実際、都内のホテルでこの事例がありました
また外出した際は、いろいろな公共物に手を触れることが多いですよね。
電車のつり革、ドアノブ、外出先のトイレなどにノロウイルスが付着している場合があります。
外出後にきちんと手洗いをしないと、そのウイルスが口から入って感染してしまう可能性があります。
さらに喫煙者は、タバコを吸う際に手を口元に持っていく回数が多いので感染率が非喫煙者よりも高くなると言われています。
タバコの有毒物質により免疫力も下がりますし、より注意が必要です。
ノロウイルスの症状と治療方法にはどんなものがあるの?
ノロウイルスは他の感染性の胃腸炎と違い、症状が早く出ます。
感染すると18時間から48時間以内に発症し、噴水のような嘔吐や下痢があります。
なおロタウイルスは主に赤ちゃんがなりやすく潜伏期間は1日から2日、アデノウイルスは7日とノロウイルスに比べ長くなっています。
ちなみにロタウィルスは便が白くなること、2歳くらいまでの乳幼児は重症化しやすく死亡することもあり、冬に流行することが多いです。
アデノウイルスは発熱してもそんなに高くなく軽いことが多いですが、目が真っ赤になるなどの症状が出ます。
中には目やにで目が開かないほどになってしまうことも・・・。
我が家の娘も幼稚園の年少さんのころに罹りましたが、目だけの症状だったので眼科を受診したところアデノウイルスと診断されたことがあります。(目薬が2種類処方されました)
またノロウイルスは感染力が大変強く、通常のアルコール消毒では効果がありません。
そのため、嘔吐したものやトイレにはウイルスが多数含まれ、少し触っただけでもあっという間に感染してしまいます。
特効薬はないため、整腸剤や腸の粘膜を保護する薬が処方されることが多いです。
漢方薬の五苓散も効果があると言われています。
その他の治療としては脱水症状があれば点滴を受けることもあります。
基本的には、体を休ませるといったことが大切です。
注意が必要なのは、下痢症状が辛いからといって安易に下剤を使わないこと。
下痢をしている時は便の中にウイルスが排出されているので、下痢止めを使ってしまうと逆に症状を長引かせる原因になります。
とはいっても下痢が続いて脱水症状を起こす場合もありますし、頻繁な便通でおしりがただれてしまうこともあります。
自分で判断が難しい場合は、医療機関に相談しましょう。
なお、症状が治まっても1か月ほどは、便の中にウイルスが入っているので、手洗いなどをしっかり行うことが必要です。
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