インフルエンザになって辛い症状のダントツが頭痛と発熱。解熱のために処方されるのはカロナールのようなアセトアミノフェン成分のものが多いですが、ロキソニンが処方されたという人が知り合いにチラホラ。
アスピリン成分の解熱鎮痛剤はインフルエンザ脳症を起こす可能性があると聞いたことがありますが、ロキソニンは大丈夫なのかな?と気になって調べてみました。
インフルエンザの頭痛と解熱にロキソニンを使ってはいけない理由は?
インフルエンザの脳症のことが大きく取り上げられた際、解熱剤にアスピリンを使わないほうがよいということも同時に報道されていました。
だからアスピリンじゃなければ、どの解熱鎮痛剤でも良いのだろうと思い込んでいませんか?
実はロキソニンもアスピリンと同じ系列の薬。
どういうことかというと、
どちらともNSAIDs(エヌセイズ)と呼ばれる非ステロイド性抗炎症薬の仲間なのです。
このNSAIDsのうち、
- アセチルサリチル酸(商品例:アスピリン)
- ジクロフェナク(商品例:ボルタレン)
- メフェナム酸(商品例:ポンタール)
を配合している解熱鎮痛剤をインフルエンザの治療で使用すると、インフルエンザ脳症になる可能性が上がるとされています。
ロキソニンはプロピオン酸系で、上記3つの成分のいづれかでもありません。
でも5~19歳のインフルエンザの子供に対して、ロキソニンはインフルエンザ脳症やライ症候群の原因になる可能性が高くなることから使用しないようになっています。
大人の場合は必ずしも禁忌ではありませんが、インフルエンザの解熱鎮痛剤としては処方しない医師が多いです。
実際、医療相談のサイトでも16人の医師中・13人がインフルエンザ時のロキソニンの服用はいけないとアドバイスしていました。
残り3人の医師も推奨というわけではなく、成人の場合なら飲んでもだいじょうぶだろうけれどあまり勧めないというスタンスでした。
インフルエンザの時に安全な解熱剤は?
それはアセトアミノフェン成分の解熱鎮痛剤。
医療機関ではカロナールというアセトアミノフェン系解熱剤が処方されることが多いです。
先日、中学生の息子がインフルエンザに罹ったときもカロナールが処方されました。
ただカロナールには複数のジェネリック医薬品があり、私もカロナールのかわりにコカールという同成分の解熱剤を処方されたことがあります。
アセトアミノフェンの量も上記写真は200mgですが、300mg配合のものもあります。
アセトアミノフェンのほうが作用が穏やかなので、処方されたカロナールの規定量では効果を十分に感じられないという場合は、処方を受けた医療機関や薬局に電話して相談してみてください。
アセトアミノフェン単剤の市販品もあり、薬局でタイレノールというアセトアミノフェン成分のみの解熱鎮痛剤を手に入れることもできます。
ただこのタイレノール。
錠剤が細長いので、私はちょっと飲みづらく感じます・・・。
この半分くらいの大きさにしてくれると、私のような錠剤が苦手な人は助かるのですけどね。
一錠でアセトアミノフェン300mg配合なので、2錠だと600mgになってしまうのも調整しづらくて不便な点です。
でもアセトアミノフェンだけの解熱鎮痛成分の市販薬は他にはないので助かります。
またドラッグストアへ行くと多種多様な解熱鎮痛剤があります。
アセトアミノフェン成分が入っていても、他の解熱鎮痛成分も一緒に入っているものもありますので、インフルエンザのときは特にそのような解熱鎮痛剤を購入しないように気をつけてください。
まとめ
インフルエンザでロキソニンを服用するのは、子供(5歳~19歳)には禁忌とされています。
これはインフルエンザ脳症やライ症候群を発症してしまう可能性が高くなってしまうから。
成人の場合はロキソニンとこれらの発症について関連がはっきりしておらず、インフルエンザでロキソニンの処方は禁忌となっていません。
だから医師の中には、インフルエンザでもロキソニンを解熱鎮痛剤として処方する医師がわずかにいるのです。
でも安全なアセトアミノフェン製剤があるのに、わざわざ危険性のあるロキソニンを飲むことはないと思います。
繰り返しになりますが、指定された用量でのアセトアミノフェン解熱鎮痛剤で痛みなどが取れない場合、手持ちのロキソニンを服用してしまうというようなことはしないようにしましょう。
処方を受けた病院や薬局に、いまの状態を説明して指示を受けるようにしてください。
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